地方自治体が「クラウドファンディング」での資金集めに成功する例が増えている。面白法人カヤックの柳澤大輔CEOは、「クラウドファンディングを成功させるために必要なのは、まず話題性、そして共感。地方自治体や地域のプロジェクトはとても相性がいい」という――。

※本稿は、柳澤大輔『リビング・シフト 面白法人カヤックが考える未来』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

Piggybank にコインを挿入する人々
写真=iStock.com/AndreyPopov
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クラウドファンディングで重視されるのは「ワクワクするか」

少し前の話ですが、大分県別府市の「湯~園地」プロジェクトがクラウドファンディングで3300万円以上を集めて話題になりました。これは別府市が「遊べる温泉都市構想」の第一弾として「湯~園地」計画の動画を発表し、「YouTubeで100万回再生された際には実現します」と公約したところ、あっという間に100万回再生を突破。その実現のための資金を募ったものです。目標金額1000万円に対して三倍以上の金額を集めたわけですから、大成功です。

これまでのように銀行から借り入れたり、ファンドから投資してもらうのではなく、クラウドファンディングで資金調達を行う事例が増えています。

クラウドファンディングで寄付するとき、多くのユーザーが見るのは、そのプロジェクトが面白いか、ワクワクするか、共感できるかということです。銀行やファンドが担保や将来キャッシュフローを見て判断するのとは、ちょっと違います。