新型コロナウイルスの影響で「ウェブ面接」を導入する企業が増えている。大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は「就活生にとってウェブ面接は良いことばかりではありません。3つの『落とし穴』に注意が必要です」という——。
コンピュータを使用する若いビジネスウーマン
写真=iStock.com/maroke
※写真はイメージです

新型コロナで注目が集まる「ウェブ説明会」「ウェブ面接」

新型コロナウイルスの影響が、大学生の就職活動にも広がっています。

3月1日に来春の卒業者向け就職説明会が解禁になりました。しかし、リクナビ、マイナビ、キャリタス(ディスコ)といった就職情報の大手3社だけでなく、中小企業や大学内での合同説明会はほぼ中止。説明会や選考も大手企業を中心に中止・延期が相次いでいます。

そこで注目を集めているのが「ウェブ説明会」です。例えば「マイナビ就職WEB EXPO」は、2017年からマイナビが展開しているインターネット上で合同説明会です。事前に予約し、スマホやパソコンでライブ配信や録画された企業側の動画を視聴できます。

昨年以前であれば、合同説明会に参加できなかった就活生がサブ的に視聴する、という程度でした。それが今年は、実質的には、この「マイナビ就職WEB EXPO」が唯一の合説となったのです。その結果、視聴した学生は6万5000人と前年比2倍以上もの伸びを見せました。

新型肺炎の感染リスクを下げるためにも、ウェブ説明会という潮流は続くでしょう。その上、選考では「ウェブ面接」を導入する企業が急増しており、運営企業には問い合わせが殺到しています。

スタジアム(インタビューメーカーの運営企業)は、沖縄タイムス2月28日朝刊「感染予防へウェブ面接/新型肺炎で問い合わせ急増/動画配信で接触回避も」記事によると、「問い合わせが1月の約22倍に上る」とのことです。