離婚する際も経済的に自立する「会社員」のほうが有利

3つ目は、「離職ではなく産休・育休を取得すれば、各種給付を受けられる」点です。産休期間は休職開始前の賃金の3分の2を、育休期間は最初の半年は3分の2、それ以降は復職まで2分の1相当の賃金がもらえます。これは健康保険の被保険者(保険料を納めて保険証をもらう本人のこと)、雇用保険の被保険者(会社に雇用されている人)だけが得られる権利です。

専業主婦やフリーランスの立場で妊娠と出産をする場合と比べると、これらの給付金だけで考えても数百万円の差になります。保活の面でも正社員の育休とフリーランスの休業中では入りやすさが違います。

結婚する前に離婚を考える人はいませんが、離婚を考えるときも会社員のほうが有利です。自分が仕事をしていて稼ぎがある場合、「生活ができないので離婚せずガマンする」という選択をしなくて済むからです。

いずれにしても、女性が結婚に際して共働きを続ける選択をすることは、夫婦のマネープランを生涯にわたって力強いものとする第一歩であり、踏み外してはいけない必須の選択肢なのです。

年収1000万円でも「家事ができない男」は選ぶな

男性にお伝えしておきたいことは、プロポーズのテクニックだけではありません。彼女に共働きという道を選んでもらう以上は、男性も家事をしなければいけないということです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Vasyl Dolmatov)

共働きをして女性もあなたと同様の仕事をしているのに、「夕食を作るのはいつも妻の仕事」とか、「洗濯物は妻に担当してもらう、だって自分はできないから」というのはおかしな話です。共働きをして、夫婦どちらの収入も世帯の生活資金として暮らしていくのですから、家事についても夫婦で一緒に担当していくのは当たり前です。

一人暮らし経験がある男性の場合、洗濯や掃除、料理などそれなりにこなせる人のほうが多いと思いますが、実家暮らしの人は要注意です。花嫁修業として家事や料理を学ぶ女性がいるように、男性も結婚前に家事や料理に慣れておくくらいの気持ちを持ちたいものです。また、家事を担当することは、ひいては子育てを担当することも意味します。イクメンも男性の必須課題ですが、家事ができない人は育児もできないと考えておきましょう。

女性に対して言っておくなら、「家事がまったくできない男」は結婚相手として要注意です。彼の年収が1000万円であってもダメです。共働きをすれば、あなたが苦労するばかりになるでしょう。男性が家事をできるタイプかどうか、交際中から探っておくべきです。

(写真=iStock.com)
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