子供を「上流ロード」に乗せるには、なにが有効なのか。「プレジデント」(2017年2月13日号)では、子育てをめぐる13のテーマについて識者にアドバイスを求めました。第12回のテーマは「奨学金」です――。
まず大学の奨学金案内パンフレットを入手
奨学金を利用したい読者にお勧めしたいのが、返済義務のない「給付型」の奨学金。各種民間団体や地方自治体に加え、近ごろでは大学独自でかなり手厚い制度を設けています。複数の奨学金を組み合わせれば、学費をタダ同然にできる可能性も。
まず見てほしいのがJASSOのホームページ。JASSO以外の奨学金情報も検索できます。「奨学金の給付・貸与の種別」で「給付」を選ぶと、どういった制度があるのか概略がつかめるはずです。ただし、最終的な情報は必ず志望大学の入試要項や奨学金案内のパンフレットなどで確認してください。
給付型奨学金を大別すると、大学独自のものと学外の民間団体や自治体によるものがあります。民間団体によるものは、例えば小田急財団や三菱UFJ信託奨学財団など、企業財団が任意の大学に一定の人数枠を提供している例が多い。募集人数は1人から数名程度と狭き門のこともありますが、ほかの奨学金と併用できるケースもあるので、ダメ元で挑戦する価値あり。
給付期間については、4年間継続して給付されるものもあれば、年度ごとに申請が必要なものもあります。単年度募集については、2年生以降でも申請できるので「入学時と事情が変わって学費の工面が難しくなった」場合は検討してください。
奨学金情報を見ていると、しばしば「予約型」「予約採用」という文言に出合います。これは受験前に申請し、合格発表前に採用がわかる仕組み。大学側からすれば早期に受験生を囲い込む「青田買い」の一種です。