採用活動では「みずほらしくない人に会いたい」
――17年11月、AI(人工知能)などを使った効率化により26年度末までにグループの従業員数を1.9万人、24年度末までに店舗を100店舗削減すると発表したが、現在の進捗と、社員の受け止めは。
18年度中に人員は約700人、拠点は、17年度からの累計で、19拠点削減します。人員についてはスローですが、店舗については全体の2割程度まで進んでいます。今回の人員削減はリストラ的な報道が先行したこともあり、銀行を中心に多少不安に見る向きがあったと思います。
ただ、実際には自然減でやっていくという説明をしていますのでそこに誤解はありません。金融サービスを取り巻く状況が大きく変わる中、有人店舗からネットのサービスへと人員をシフトしていくということです。
この10年で、銀行の支店のカウンターに来られるお客様は3割減り、パソコンやスマホでの取引をするお客様は2.5倍増えました。お客様の生活と金融のあり方が変わるなか、新しい基盤をつくっていくことに、役職員一人ひとりが前向きに情熱を燃やして取り組んでいます。
――いま、どんな社員がほしいか。
18年の採用活動では「みずほらしくない人に会いたい」をキャッチフレーズにしています。大きなパラダイムチェンジの中でも生き残れるような、変化を好み、変化を創り出せるような人を採っていきたい。しいて言うなら半沢直樹のような人材ですね(笑)。
――近年、LGBTに関する議論が活発化している。御行でもし性自認が女性である男性社員が女性の制服を着たいと言ったらどう対応する。
本人の意向を踏まえて、個別に対応していくことになりますが、個人的には尊重すべきと考えます。日本では20人に1人がLGBTという統計があり、我々はグループ全体で8万人いるわけですから、相当数いることになる。D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)は積極的に推進しています。
みずほFG社長
1959年生まれ。金沢市出身。東京大学法学部卒。84年旧日本興業銀行(現みずほFG)。2013年みずほFG常務執行役員。16年みずほ証券社長。18年4月より現職。