余ったお金はすべて投資に回してもいい

固定費の2つ目、自動車について午堂氏は、単にガソリン代を減らすのではなく、むしろ収益源とする手を教えてくれた。「年収の高い人の場合、週末にちょこっと乗るだけなのに、かなりの高級車を持っていることもある。そうした場合は、個人間でクルマをシェアする『Anyca(エニカ)』のようなサービスに登録するといい」。Anycaが公表するデータでは、自分が乗らないときに貸し出すだけで、月平均2万5000円ほどの収益になっているそうだ。「都市部に住んでいるなら、クルマを手放すという選択肢もある。そうすれば、今度は空いた駐車場を『Akippa(あきっぱ)』といったサービスを介して人に貸し出すこともできる」。流行りのシェアリングエコノミーをうまく活用すれば、「コスト」を収入に変えることができるのだ。

こうして抑えるべきところを抑えて余裕が出たら、「もっと積極的に投資したほうがいい」と加谷氏はアドバイス。「投資は元手の額の大きさと投資期間でリターンが決まるため、年収に余裕がある人は圧倒的に有利。余分な支出を減らして、余った分はすべて投資に回してもいい」と背中を押す。