整理・整頓・清掃の「3S」

日本の優れた企業には、経営者や従業員が自ら掃除や整理整頓に取り組んでいるところが少なくありません。本田宗一郎、松下幸之助といった名経営者も、掃除や整理整頓を大事にしてきました。掃除には、どのような経営上の効果があるのでしょうか。

経営の神様・松下幸之助は掃除の大切さを説いた。(時事通信フォト=写真)

日本の企業の歴史を振り返ると、経営課題を掃除によって乗り越えてきたことがわかります。今も、製造業を中心に、整理・整頓・清掃などの5Sに取り組む企業が多くあります。5Sという言葉が多く用いられるようになったのは、1970年代後半から80年代前半にかけてです。その背景には、当時、大手企業を中心に取り組み始めたTPM(Total Productive Maintenance)があります。