憲法修正第25条4項の対象になりかけたレーガン
この憲法修正第25項4項は、過去に2回、検討されましたが、実際には適用されていません。1回目は82年のロナルド・レーガン第40代大統領が暗殺未遂事件に見舞われた時です。
2回目はハワード・ベーカー氏(上院共和党院内総務、駐日大使を歴任)がレーガン大統領の首席補佐官を引き継ぐ時でした。大統領側近の一人がベーカー氏にレーガン大統領の高齢を理由に「自主的な辞任か解任」を検討するようアドバイスを受けたのです。ベーカー氏は検討を拒否したそうです。
さて、この4つのシナリオのうち、トランプ大統領の場合、一番可能性が高いのはどのシナリオでしょうか。ワシントンの政界通やベテラン政治記者の話をいろいろ聞いてみると、「シナリオ4」のようです。今後、ペンス副大統領がどう動くか。注目しておくべきでしょう。
高濱 賛(たかはま・たとう)
在米ジャーナリスト、米パシフィック・リサーチ・インスティチュート所長
1941年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業後、読売新聞入社。ワシントン特派員、総理大臣官邸、外務省、防衛庁(現防衛省)各キャップ、政治部デスク、調査研究本部主任研究員を経て、母校ジャーナリズム大学院で「日米報道比較論」を教える。『中曽根外政論』(PHP研究所)、『アメリカの教科書が教える日本の戦争』(アスコム)など著書多数。
在米ジャーナリスト、米パシフィック・リサーチ・インスティチュート所長
1941年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業後、読売新聞入社。ワシントン特派員、総理大臣官邸、外務省、防衛庁(現防衛省)各キャップ、政治部デスク、調査研究本部主任研究員を経て、母校ジャーナリズム大学院で「日米報道比較論」を教える。『中曽根外政論』(PHP研究所)、『アメリカの教科書が教える日本の戦争』(アスコム)など著書多数。