約1500人で仮想通貨を実験中

――仮想通貨の基盤技術「ブロックチェーン」や金融とITを融合した「フィンテック」といった新技術はどうみているか。

新技術の一つひとつはまだ小さいと感じますが、ブロックチェーンについては、自前の仮想通貨「MUFGコイン」での実験を始めました。現在1500人ほどが参加しており、来年には行員全体に広げてユースケースを増やしていこうと思っています。「USC」というアメリカの仮想通貨の実証実験にも参加しています。

中央で一括集中管理をしているものと違ってブロックチェーンを使ったものは運用コストが非常に低くなります。そのうえ処理も速い。この技術が将来のインフラになりうるのか、見ていきたいと思っています。

※取材日は10月4日。インタビューは、プレジデント編集部のほか4社合同で行われた。

三毛兼承(みけ・かねつぐ)
三菱東京UFJ銀行取締役頭取執行役員。1956年生まれ、東京都出身。79年慶應義塾大学卒業後、三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)へ入行。87年米・ペンシルバニア大ウォートン校修了(MBA)。専務執行役員、副頭取などを経て、2017年6月より現職。趣味は剣道と温泉めぐり。
(聞き手・構成=鈴木聖也(プレジデント編集部) 撮影=的野弘路)
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