高額療養費制度でなんとかなる人は多い!?

がんなど、高額な医療費のかかる病気になっても、日本では高額療養費制度(※)があるから大丈夫、と思っている人は結構います。確かに家族がいても年収600万円ほどあり、きちんと民間の保険にも入っていれば、人によっては、それほど心配ではないかもしれません。

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私の妻の場合も高額療養費制度が適用されているため、薬代や検査費を含め、治療費が月4万4400円(治療開始3カ月間は月8万8800円。この治療費も後ほど差額分が返ってきます)ですんでいます。この制度が適用されるのも、私と妻、娘の3人で月5万円ほどの国民年金保険料を払っているからです。

つまり、高額療養費制度が適用されたとしても、わが家では月に最低9万4400円ほどの治療費・国民健康保険料がかかっていることになります。“最低9万4400円”というのは、高額療養費制度が適用されるのは、1つの病院に対してだからです。

たとえば、がん治療のために通っている病院以外に歯科医院に行ったりした場合、歯の治療費には高額療養費制度が適用されないのです。ですからこの金額を見ると、高額療養費制度があるとはいえ、結構お金がかかるんだな、と思う人は、意外といるのではないでしょうか。

このほか、民間の保険料として妻が半年に1回2万円ほど、私が月2万2000円ほど払っています。家族トータルでの保険料としては、それほど高くない金額だと思います(妻の保険内容は十分ではありませんが)。ただ、これらの保険料も含めると、わが家では月に12万円ほどの治療費・保険料がかかっていることになります。

不安定な自営業をしている私としてはかなりの痛手で、妻にも週2回、9時から15時まで派遣社員として働いてもらっているくらいです。恥ずかしながら、何年も前に貯金は底をついてしまったため、年老いた両親にお金を借りることもあるくらいです。

※高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度。