▼レッスン3:「記憶のゆがみ」をなくすメンテナンス法

いったん覚えた知識も、そのまま放っておくと記憶は薄れていく。せっかく覚えたことを、必要なときに思い出せるようにしておくためには、どのようなメンテナンスをすればいいか。

「もう1度、読み返すことに尽きます。7回読んで覚えたことも、8回目、9回目と読んでいきましょう」(弁護士・山口真由氏)

そのときに注意してほしいのは、所々を丁寧に読むこと。人の記憶は時間の経過の中でゆがんでしまうことがある。山口氏はそれを「記憶のバグ」と呼んでいる。たとえば「大下さん」を「大島さん」、「1945年」を「1954年」と記憶するなど、自分の思い込みで間違って記憶することがよくある。そうした記憶のバグ(間違い)を早期に見つけて、正しく覚えなおすことが大切なのだ。

また、「聞く」ではなく「読む」という作業で覚えるデメリットとして、「金城(かねしろ)さん」を「キンジョウさん」と間違って覚えてしまうなど、「読み方」でつまずく可能性がある。これを防ぐためには、書類やテキスト上の重要な固有名詞や事実関係にはあらかじめマーカーを引いておき、その部分だけ各5秒かけて「読み方」をチェックするなどして確認することが効果的だ。

 
(PIXTA=写真)
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