女はなぜ見た目が悪い男にハマるのか
下心を持って近づいてくる相手にだまされないためには、詐欺師の行動パターンを知ることだ。都合の悪い話題が出ると話をすり替える、やたら饒舌で口がうまい、写真を撮らせない、友達を紹介しようとしても会わない、といった行動が見られたら要注意だ。貯蓄の額や親の財産などを聞きたがる場合もあやしいと思ったほうがいいだろう。
さらに、幅広い知識を持つことも大切だ。先のハーフ女のようなスペイン王室云々も、知識があればありえないとすぐにわかったはず。冷静になって、相手の言動を反芻してみることも必要だ。酔ったときに、以前、聞いた話を持ち出してみると、人の名前などが食い違っているということがある。不安を感じたら、友人に相談してみるのもいいだろう。とはいえ、相手を疑ってばかりでは、恋愛ができないのもまた事実。だからだまされる人が絶えないのだ。
結婚して家庭を持つ男女であっても、心のスキはいくらでもある。妻に多いのは出会い系サイトで知り合った男にだまされて、お金を巻き上げられるというパターン。昨今、セックスレス夫婦が増えているというが、夫が構ってくれない、あるいは、連日、酔っ払って深夜帰りする夫に嫌気がさして、憂さ晴らし程度の軽い気持ちで出会い系サイトを覗くのが始まりだ。
詐欺師というのは見た目はパッとしなくても、とにかくマメだ。メールや電話を頻繁にしてきたり、相手の趣味に合わせたイベントのチケットをプレゼントしたり。話題づくりにも長けていて、口もうまい。結婚以来、言われたことのない歯の浮くような言葉を浴びせられると悪い気はせず、術中にハマってしまう。「うちの女房に褒める部分はあるのか」と首を傾げる人もいるだろうが、「目がきれいだ」「口元がかわいい」など顔のパーツを褒めるのがテクニックである。ホストクラブ通いがやめられなくなるのも、そうやっていい気分にさせてくれるからだ。
一方、男性の場合は見栄から女の罠にハマることがよくある。キャバクラなどにポケットマネーで行ったとき、女の子に高い酒の注文をねだられても「いいよ、いいよ」と応じてしまう人は、紛れもなく見栄っ張りでだまされやすい。水商売の女性はそういうお客を鋭く見抜く。「この指輪、お客さんに買ってもらったの」と見せつけてライバル心を煽り、ブランドのバッグや宝飾品をたかるのはよくあるパターンだ。
ちなみに、常連客からのプレゼントは彼女たちの収入源でもある。同じブランドバッグを複数のお客に買ってもらい、一つを残してお金に替える。そうすれば、どの相手に対しても売り払ったことはバレない。男のあさはかさにつけいった錬金術というわけである。