ビジネス文書に個人的なことを書くのは慎むべきですが、例えば礼状であれば感謝の気持ちを自分らしく伝えることもできるでしょう。決まりきったマニュアルどおりの礼状よりも、かえってそのほうが印象も深まります。

ただ、そのときに心がけたいのは、主観的な感情を述べるのではなく、客観的な状況を述べるようにすることです。感謝の気持ちを、それによって得られた具体的な事実を語ることで形容するのです。例えば「このたびはご紹介の労を賜り、誠にありがとうございます」に続けて「○○様のご紹介であればと快くお引き受けくださり、おかげさまで○○という成果に結びつきました」と報告を兼ねた状況描写ができればよいと思います。

(構成=榑松ひとみ イメージ写真撮影=市来朋久)