なぜ、何もせずボーッとしてしまうのか

「ただボーッと何もしない無為な時間がけっこう多いのが悩み」(40代男性)

アンケートでは、こうしたダラダラした時間を嘆き反省する声も多かった。他人に邪魔される時間ではなく、純粋に自分自身の時間の無駄遣いだけに、一段と腹立たしいが、この悪い習慣がなかなか修正できない。

「これはリラックスしたいという心理的な欲求に基づく行動です。何も考えないぼんやりした時間はあっていいはずです。ただ、際限なくやってしまうと、真面目な日本人の気質としては罪悪感を持ってしまうのでしょう。対策としては、戦略的にダラダラ時間をもうけること。例えば、タイマーをかけて、昼休みやちょっとした隙間の時間にオフィスで仮眠してしまうのです。外出していたら、カフェなどでやはりタイマーをかけて小休止すればいい。確信犯的に実行すれば罪悪感はなくなるし、短時間でも目を閉じて情報を遮断すればリラックスして、その後の仕事もはかどります」(古川氏)

「男の幸せ時間開拓」幸福感はどこからくるのか

あなたの幸せ時間とは?

プレジデント誌アンケートの問いに、どの世代も「家族と過ごす時間」を1位に挙げた。それに続くのが、「趣味の時間」「一人でいる時間」という自分だけの時間(http://president.jp/articles/-/17104参照)。

仕事の時間より、プライベートな時間がハッピーというわけだ。

では、そうした時間を増やすにはどうしたらいいのか。

「やはり優先順位を明確化することが大事です。『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著)には、コップの中に、大きな石、小さな石、砂利、水をどの順番に入れたらすべて収まるかという話が紹介されています。間違いなのは、水、砂利、小さな石……の順。正解は、大きな石、小さな石……の順です。つまり、大きな石=家族との時間や、小さな石=趣味・一人の時間を優先してスケジュール帳に書き込むべきなのです。でも、多くの人は、いわば水である仕事を優先させて、あとで家族や趣味の時間を入れ込もうとしています。それでは、コップにすべてが入るはずがありません。それにより、フラストレーションがどんどんたまるパターンの人が多いのです」(古川氏)