「昨年だけでメアドをゲットした女性の数は300人以上です」というのはウチヤマさん(仮名、36歳、IT企業経営、年収1200万円)。起業家仲間の合コンやパーティは週2、3回。仲間の住む六本木ヒルズやミッドタウンなどで行われる。集まるのは20~35歳のタレントやモデル、女子アナ、OLから女子大生まで。いずれも「容姿に自信がある」女性ばかりだ。しかし、誰に会ってもピンとこないという。
「女の子がユニクロ化している。みんなほどほどに可愛いしおしゃれだけど、全員同じに見える。僕らは彼女たちのことを、『出回り物件』と呼んでいるんです」
28歳以上は「婚活でガツガツしていて怖くて近づけない」そうだ。同世代の社長の会があるが「150人いて、独身は片手で数えるほど」。ほとんど既婚者なのに、「独身社長が100人いると勘違いしている女性が多い」と言う。現にウチヤマさんも今年司法試験に受かって働き始めた10歳下の彼女がいる。
「彼女が学生の頃に知り合った。人目を引くほどの容姿じゃないんですが、頭がよくて尊敬できる。結婚しようと思ってますが、彼女が就職したばかりなので、30代になってからと言われてます」
妻にしたいと思ったきっかけは、一緒に歩いていたときのこと。重たそうな荷物を持った初老の女性が階段を下りていた。彼女はさっと走っていて「お手伝いしましょうか?」と声をかけ、荷物を持つのを手伝った。そこにぐっときた。
物をねだらず、男に奢ってもらうことばかり考えないところもいい。就職して初の給料が出たとき、高級フレンチで10万円以上も奢ってくれたという。しかし、合コンには誘われたら行く。彼女も「浮気しても戻ってくるならいいよ」と言うし、イケメン独身の彼は「合コンの撒き餌」として重宝されているのだ。これもビジネスの付き合いの一つ。
「男が大成するには、できた嫁が必要」というのはウチヤマさんの社長仲間、イシダさん(仮名、38歳)。18歳で起業、25歳でお金持ちになったが一度会社を潰し、また東京で起業している。
「派手な女の子と結婚してダメになった社長をたくさん知っています。いいワインが飲みたい、時計を買ってくれ、家がほしい……どんどんエスカレートして、何億あっても財産を食いつぶされます」