傾いているのは4棟のうち1棟だけ

横浜市都築区のマンション「パークシティLaLa横浜」に傾きが見つかった問題が波紋を広げています。住民の立場から考えると、当面の焦点は「建て替えか、修繕か、買い戻しか」という点になるでしょう。

販売元である三井不動産レジデンシャルが今年10月、住民に提示した文書によると、傾いた1棟を含む全4棟の建て替えを前提とし、転出を希望する場合には新築時の分譲想定価格で住戸を買い取るとしています。また建て替え工事中の引っ越し代や家賃なども負担し、こうした実費とは別に、一連の問題についての慰謝料も支払うとしています。仮に解体と建て替えが行われた場合、販売元の負担額は300億円程度になると推計されます。

しかし、補償の前提である「全棟建て替え」の実現はかなり難しいでしょう。なぜなら「全棟建て替え」には、全区分所有者および議決権の「5分の4以上」の賛成が必要になるからです。このマンションは間取りなどから子供のいる家族が多く、小学校の「学区」などを考えて購入した人も少なくないようです。傾いているのは全4棟のうち1棟だけ。「全棟建て替え」で住民の合意を取り付けるのは容易ではありません。