財産で揉めるのは金持ちだけ、そう思っていないだろうか? 司法統計を見ても、相続トラブル数は年々増える一方。決して、他人事と思ってはいけない。
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故人が残した不動産の所有権を巡るトラブルも後を絶たない。城南中央法律事務所所長で弁護士の野澤隆氏によると、日本では子どもの人数で田畑を分け、孫や曾孫の代に受け継がれていくうちに、おのおのの田んぼの面積が狭くなり、その結果、生産性が悪化して家が衰退するケースが多く見られたという。愚か者を「たわけ(戯け)者」と呼ぶことがあるが、その語源も「田分け」が由来との俗説もあるそうだ。次に紹介するケースも、まさに“たわけ者”が引き起こした揉め事だといえる。
金沢幸子さん(仮名・83歳)は亡くなったご主人が残した不動産を巡る複雑な相続問題に直面した。
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