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催促は「相手を責めない」が◎(※図版は取材をもとに編集部作成)

もっとも、秘書ではない人が仕事相手に対してそこまでのケアをするのは重荷である。相手からの返信が滞ったとき、どう催促するか。

ビジネスメール講師の平野友朗氏がアドバイスする。

「ポイントは、自分の非を疑いつつ催促すること。送ったはずのメールが届いていないとか、送られてきた返事を自分が見逃しているという可能性もあるわけです。きつく催促してしまうと命取りになりかねません。こういう場合は基本的に下手に出るのです」

具体的には、「いつ送った」「何に関するメールか」を明確に書き、そのうえで「お送りしたメールが届いていないのかと思い、再送しました」という一文を付け加える。

確実に相手に非があると思える場合でも「同じ対応をするべき」と平野氏は強調する。

「強く出すぎると、相手は大概すぐには返事をくれません。『すぐに対応できるくせに、いままで放っておいたのか?』と責められるのを恐れ、場合によっては『怒りがおさまるまで待とう』と考えるかもしれないからです。すると、なるべく早い返答がほしいのに、さらに遅れてしまい、結局は非効率になるのです」

北風と太陽の寓話ではないが、むしろやさしく接したほうが相手の行動を促しやすいのだ。

(小原孝博=撮影)
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