誤解する人が続出「ネーミングの罠」

②「ライト」を選んでしまう盲点

着る時期のほかに、もう一つ気をつけるべきなのが「間違った商品を選んでしまうこと」です。

感動ジャケットは、種類の異なる2アイテムに分かれます。もともとは「ウールライク」と「コットンライク」でしたが、今では「感動ジャケット」と「感動ジャケット/ライト」というネーミングになりました。

オフィスカジュアルの「感動ジャケット/ライト」
筆者撮影
オフィスカジュアルの「感動ジャケット/ライト」

そして重要なことは、「ライト」の意味合いです。軽さという意味合いにも捉えられますが、薄手というより、カジュアルだと私は捉えています。ここを間違えると、着こなしで失敗します。

つまり感動ジャケットは、ビジネスカジュアルにまたがりますが、ライトについてはオフィスカジュアルであるため、ワイシャツやネクタイは合わせないほうがいい。にもかかわらず両者は、どちらも6990円(税込)。価格も同じく、名前も似ているため、誤解しやすいのです。

いい素材なのに、ビジネスに向かないワケ

もうひとつ、ユニクロで注意したいジャケットがあります。それはクレア・ワイト・ケラー氏がディレクションする「ユニクロC」から登場しているニットジャケットです。

休日用途の「ユニクロC ニットジャケット」
筆者撮影
休日用途の「ユニクロC ニットジャケット」

感動ジャケットより1000円高く、素材はウールブレンドですし、部位ごとに組織を変えることで、立体的なフォルムを実現したと説明されています。素材だけを見れば、ポリエステルの感動ジャケットより明らかに上品ですが、それでも商談には向きません。理由は、構造にあります。

感動ジャケットのようなアイテムは、いわゆるテーラードと呼ばれる仕立ての手法によって、鎧のようにメリハリある立体感を実現します。一方、ニットジャケットは、編み地の柔らかさにカタチを委ねるもの。つまり上品ながらも、オフィスカジュアルどころかカジュアル用途のジャケットなのです。

両者を見分けるには、「肩を軽くつまむ」こと。芯地が入っていれば指に抵抗がありますが、ニットジャケットはグニャッと潰れます。

この違いからわかる事実は、ジャケットのドレス区分は素材の良し悪しでは決まらないということです。たとえウール素材であったとしても、ニットならばカジュアルと覚えてください。見るべきは値札でも素材表示でもなく、「そのジャケットがどうつくられているか」なのです。