株で増やした700万円が270万円に

700万円以上の預貯金があったが、法科大学院2年間の学費が約240万円かかる。郷里の親から5万円の支援を受けていたが、預貯金から毎月4万円取り崩していたので、残高は270万円程度に減っていた。

「仕送りの額を増やしてもらうわけにはいきませんから、アルバイトするしかありません。勉強に専念するというのは無理になりましたね」

アルバイトを本業にするわけにはいかないから、やったのは1日3、4時間の短時間で可能なもの。夕方だけ大学病院の給食調理補助をやったり、100円ショップでレジ打ちや商品補充をやったり。時給はどれも1100円という水準。これで何とか月収10万円は確保していた。

「今はネットカフェのフロント係兼雑用をやっています」

勤務時間は17時から21時までの4時間、時給は1300円なので月25日出勤すればどうにか13万円になる計算だ。

「仕事は楽なものです。やることは入店する客の会員証確認と預かり金の受け取り、退店する客の料金精算、客が出ていったブースの簡単な掃除をするぐらいですから」

バイト中も問題集を開く毎日

複数のアルバイトスタッフが交替でトイレ掃除やゴミ収集をしたり、カップ麺、袋菓子の販売、フリードリンクで提供している飲み物の補充をしたりするが、どれも力仕事ではないからありがたい。

「暇なときは本当に暇で、1時間誰も来ないことがあるので何もやらずにフロントに座っているだけです」

他のアルバイトスタッフは店にあるマンガをめくっていたり、フロントに置いてあるパソコンで動画を見たりしているが、山崎さんは真面目に法律の専門書を読んだり、司法試験の過去問集を解いたりしていることが多い。これができるからこのアルバイトをやっているようなものだ。

「今の生活は判で押したようなものです。起きるのは8時少し前、9時から図書館へ行って学習室で昼2時頃まで勉強、アパートに戻ったら食パンを2枚かじってまた勉強。アルバイトから戻ったらまた1時間ぐらい演習問題をやって。こんな感じです」

ある意味とても規則正しいが、息抜きになることや楽しみは何もない。

ノートや教科書で一生懸命勉強する人間の手
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