たとえば「警備中」「防犯装置作動中」と書かれた防犯ステッカーを、窓やドアの目立つところに張っておくだけでも被害に遭う確率は格段に減る。
これらの防犯グッズはホームセンターの防災・防犯グッズコーナーや、ネットショップで数百~数千円程度で購入できる。
貴重品や非常用袋を寝室のクローゼットの奥などにしまっている人も多いようだが、和田氏によると、それはあまりお勧めしないという。
「地震で建物の一部が損壊したり、タンスなどの大型家具が倒れたりした場合は、部屋の奥に入れなくなるケースが多々あります。家が崩れても、玄関までは外からなんとか入れるケースが多いですし、自宅で被災した場合も玄関を通って外に出ます。ですから、非常用袋は玄関か、廊下などの通り道に置くのがベストです」(和田氏)
貴重品はセキュリティ上、玄関に置くのは危険なので、玄関の隣の部屋で保管するのがいいという。たとえ家が倒壊したとしても、玄関の隣なら、2階の寝室よりもずっと取り出しやすい。津波で家が瓦礫の山になってしまった場合でも、道路からの距離などから玄関の位置はわかるケースが多いという。瓦礫の中から貴重品の入った金庫を掘り出すような場合も、玄関に近い部屋なら場所のあたりをつけやすい。
(高村瑞穂、平地 勲=撮影)