AIに課金して、海外に行って、一流に触れるほうがいい
その一方で、増え方のスケールが違うのが「人的資本」だ。あなた自身が働いてお金を稼ぐ力である。人の市場価値は「能力×実績×働ける残り時間」で決まる。能力と実績を早く身につけるほど、それを長く使える。若いほど知識やノウハウの吸収も早い。
経験を積んで能力を上げ、年収が300万円上がれば30年間で9000万円。NISAの生涯投資枠を5回埋められる計算だ。どちらの利回りがいいか、小学生でもわかる話である。
だから若いうちは経験にお金を使え。話題のサービスは片っ端から触る。AIに課金して使い倒す。一流の店で一流の技ともてなしに触れる。海外に出て、日本の常識が通用しない世界を見る。それらはすべてあなたの能力と実績、つまり人的資本として積み上がっていく。
年老いた成功者が何億円払っても手に入れられないもの
20代の海外旅行と70代の海外旅行では、得られるものもそれを活かせる残り時間もまるで違う。わたしのまわりの成功者はよく言う。何億円払ってもいいから、あのころの若さが欲しい、と。感傷ではない。彼らが買い戻したいのは思い出ではなく元手だ。
尽きない体力、膨大な時間、失うもののない身軽さ。それを使ってもう一度、経験を積みたいのである。若者は成功者たちが切望しているその元手を持っている。お金ではどうやっても買えない元手を、月3万円の積立投資のために切り売りするのは投資判断として下の下である。
積立投資をやめろとは言わない。ただ、若者にとってNISAは最優先の使い道ではない。経験や学び、人づき合いに使って、それでも余ったお金の行き先くらいに考えておけばいい。人的資本が先、金融資本が後である。
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