たとえば、
第1章 市場環境の変化
第2章 業界構造の変遷
第3章 主要プレイヤーの動向
第4章 今後の展望
といった構成になっていたとします。
このとき、「今回の目的は競合分析だな」と判断できれば、第3章を中心に読むべきだとわかります。
また、「市場全体のトレンドを摑みたいな」と思えば、第1章と第4章を重点的に読めばいいのです。
こうして、読む場所を先に決める。これが一次調査です。
ここまでやって、ようやく本文を読み始めます。これが二次調査です。
「何を読まないか」を決めよう!
一次調査で極めて重要なのは、「何を読むか」よりも「何を読まないか」を決める、ということです。
たとえば『情報通信白書』には、「本筋とは直接関係ないけれど、読んでみると面白い」コラムなどが掲載されています。「AIやロボットと協働・共生する未来に向けて」「特別インタビュー テクノスポーツの挑戦」といった見出しがつけられており、興味をそそられます。
でも、今回の仕事の目的が「法人向けサービスの市場分析」だったとしたら、これらのコラムは仕事とは一切関係がありません。にもかかわらず、つい読んでしまう。面白いから読んでしまいます。
これこそが、「情報の海に溺れる」ということです。
したがって、「今回はここだけを読む」「それ以外は読まない」と、最初に決めておくべきです。つまり、入手すべき情報の範囲(「広さ」と「深さ」)を事前に特定しておくことが必要です。
読むという行為において「やらないことを決める」という意思決定を行えるかどうかが、決められた時間内で成果を出すためのカギとなるのです。


