いつも挫折をしてしまう人の共通点とは何か。経営トップや金メダリストを指導してきたメンタルトレーナーが科学的に分析する。

挫折の原因は根性不足ではない

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挫折を繰り返す人6タイプのマッピング

私たちは挫折を繰り返すたび、「意志が弱い」「根性が足りない」と自分を責めます。しかし本当の挫折の原因は、そんなことではありません。

実は目標達成を阻んでいるのは、「過去にどんな経験をしてきたか」ということ。過去の経験は知らず知らずのうちに、私たちの考え方や行動に多大な影響を及ぼしています。私たちの人生のシナリオは主に家族からどんな扱いを受けたかによって決まりますし、ビジネスマンの場合は、最初の職場や若いころに自分を形成した職場での経験が、その後の仕事人生を方向づけるといっていいのです。

目標達成できない理由は人それぞれですが、過去にどんな経験をしたか、これまでどんなふうに生きてきたかによって、大きく6つのタイプに分けることができます。

図を見てください。縦軸に「自己肯定感」、横軸に「チャレンジする気持ち」をとった座標軸があります。目標を達成できるかできないかは、自分で自分を認める自己肯定感と、チャレンジする気持ちの強弱によって決まります。

自分の能力を信じていればいるほど自己肯定感は強くなりますが、過去に虐待を受けたり人間関係で大きくつまずいたりすると、自己肯定感は弱くなってしまいます。

またチャレンジする気持ちが強いと何事も積極的に取り組むようになりますが、逆方向のベクトルが強ければ、現状を守り続ける保守的な人ということになります。