この学び方で間違っていないだろうか──誰もが1度は迷うはずだ。「稼ぐ人」はいったいどのように勉強しているのか。1000人アンケートの結果を交えながら、第一線で活躍する一流のプロたちの学びのコツを紹介する。
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図1 集中するためのコツを持っている

時間を確保しても、集中力がなければ勉強は捗らない。高年収の人ほど集中や気分転換のメソッドを持っているが(図1、2)、その内容は多岐にわたっている。

たとえば「テレビを消す」(取締役・1500万円台)といったオーソドックスなものがあるかと思えば、「満腹になって眠くならないように食事は腹8分目でやめておく」(課長・800万円台)、「ヘビメタを聴く」(取締役・1500万円台)、「歩きながらやる」(部長・1500万円台)といったユニークなものも。集中力向上のツボは、人によってだいぶ差があるようだ。

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図2 飽きたときは、気分転換すれば再開できる

勉強の達人たちはどうやって集中力を発揮しているのか。資産運用コンサルタントの逢坂ユリ氏は、複数の勉強をマルチタスクで進めることによって集中力をキープしているという。

「勉強したいことが複数あるとき、1つずつ集中して取り込んだほうが効率的に思えるかもしれません。しかし同じ勉強を長時間続けていると、途中で集中力が途切れてしまう。そのときは10分間の休憩をはさんで別のジャンルの勉強に切り替えます。ジャンルが切り替わると新鮮な気持ちで勉強に取り組めるので、つねに集中力が高い状態を維持できるのです」

一方、ファイナンシャルプランナー(FP)藤川太氏の集中スポットは、通勤電車やバスの中だ。藤川氏は、社会人になってからFPの資格を取得し、その後も関連資格を次々と取得している。

「宅建の資格を取得したときは、必要な知識を片道40分の通勤時間だけでマスターしました。私は1カ所に落ち着いて座っていることが苦手なのですが、通勤中はさすがにどこへもいけない。集中するのにちょうどいい環境です」