![『パワー・ブランドの本質』 片平秀貴著 ダイヤモンド社](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/1/e/670wm/img_1e010f7a401aaf620cb8e0bd7722713e5455.jpg)
既存メーカーのジーンズなどを扱う小売りチェーンからSPA(製造小売り)によるブランドビジネスへ、事業のあり方を大転換しようとしていたころ出合ったのがこの本。読んでみて「なるほど」と膝を打った。私たちの取り組みや考え方をうまく整理してくれている、と感じたからだ。
ベンツやナイキのように、社員自身が「顧客以上の顧客」となり、顧客の期待と現実とのギャップを理解すること。これが強いブランドをつくるための条件だと著者は指摘する。当社では店のスタッフが「着たい」と感じるような洋服を企画・販売する現場基点の商品企画を推進しているが、本書が私の考えを補強してくれたからこそ、新しい道へ踏み込むことができたのだと思う。いまでも社員研修などの際に一読を勧めている。