経済成長期だから意味があった雇用制度
伝統的に、わが国では新卒一括採用、年功序列、終身雇用の雇用慣行を重視する企業が多かった。こうした慣行がいつ始まったかについては諸説ある。約1世紀前の1920年代から、日本企業は熟練工の定着を主な目的に、勤続年数に応じた賃金体系を導入したといわれている。
1950年代半ばから約20年間続いた高度経済成長期、新卒一括採用による労働力の確保を重視する企業は多かった。長期視点で従業員を確保するため、終身雇用の制度も定着した。人口増加・経済成長を前提に、日本企業は年功序列の昇進や昇給を行った。こうした積み重ねで雇用慣行は形成された。今なお、3つの慣行を重視する企業は少なくない。
ただ、近年の雇用を取り巻く環境は急速に変化した。一言でいうと、転職する人が増え労働市場の流動性は上昇した。ある意味では、欧米のような市場環境に徐々に近づいている。
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