「売れる会社」に変えるには

会社の価値をあげるには、何をおいても利益をあげることがポイントです。赤字の会社が売れないとは言い切れませんが、利益が出ている会社のほうが何倍も売れる可能性は高いのです。赤字や業績が下落しているタイミングでの売却となると、仮に売れたとしても買い手に足元を見られ、思ったような金額での売却ができない恐れもあります。

また、赤字の状態では親族への事業承継も難しくなります。利益を出して、その上昇局面で売却や事業承継ができれば最高ですが、そんなことのできる経営者は稀です。これを実現するには、ビジネスをしている中でいつでも会社を売れるように準備をしておくことです。

社長仲間の話を鵜呑みにしない

こういった厳しい話を経営者の方にすると、よく「××社長の会社ではそんなことなかった」といういわゆる社長仲間の話を伺います。これは鵜呑みにしてはいけません。こういった社長同士の会話では自慢話が多く、話半分程度で聞いておかなければならないのが通常です。社長の話はあくまで自分が直接関わった案件の範囲だけであり、M&Aや事業承継を専門にしている業者の経験値と比較すると極めて狭い範囲の話なのです。もっと多くの正確な情報を集めるようにしてください。

このような情報を集めるには、本物のコンサルタントと出会うのがベストです。本物のコンサルタントを見極めるには、経営者や関係者を守るため、会社をたたむことも経営者に進言できる人なのかを見ることです。我が子のような会社を「たため」と言えるコンサルタントこそ、本当に関係者のことを考えられる、実行力のあるコンサルタントです。