頑固な父がすすめてくれた2つの道

私が生まれた家は、祖父の代からミシンの部品をつくる小さな工場を営んでいました。父が後を継いで、私が小学校3年生までは工場の隣に住んでいたので、私は機械に囲まれて育ちました。

大学の工学部を出た父は、やすりを使って部品を磨き、どうしたらよい製品ができるか考えては、いつも図面とにらめっこをしている根っからの技術者で、頑固一徹なところがありました。

父が亡くなったとき、檀家だったお寺が父の戒名をつけてくださいましたが、そこにも「一徹」の二文字が刻まれていました。それぐらい、だれからみても頑固なところがありました。