生産性を対価にしてコンテンツを楽しむ
現代では、テレビを見て、ゲームをし、SNSをチェックすることはしても、瞑想や運動、読書、勉強をするのは難しい。
しかも、この問題は悪化の一途をたどるばかりだ。
エンターテインメント業界はけっして現在の栄光に満足しているわけではない。
たえずゲームやSNS、テレビ番組のコンテンツをより魅力的なものに改良し、それらに依存する人を増やして、めざましい成果をあげている。
その代償はあなたの生産性である。
先延ばしグセを克服して生産性を高めたいなら、注意をそらすものによる誘惑をうまくかわす方法を学ぶ必要がある。
そこで、そのための秘訣を紹介しよう。
「完全排除」か「面倒なアクセス」
SNSにアクセスするために、いちいち自宅の屋根に登らなければならないとしたら、どれくらい頻繁にSNSをチェックするだろうか?
そう頻繁ではないはずだ。
だが私たちは、SNSやゲーム、テレビのために屋根に登る必要はない。
結局のところ、問題は注意をそらすものにいとも簡単にアクセスできてしまう点にある。実際、そういうものは瞬時に利用できる。
誘惑にさらされていることは、先延ばしグセにとって致命的な要因のひとつだ。
つまり、先延ばしグセを克服するには、注意をそらすものにアクセスしにくくすることだ。注意をそらすものを完全に排除するか、アクセスを面倒にするといい。
幸いなことに、それを実行するのはけっして難しくはない。
そのための効果的な方法をいくつか紹介しよう。
注意をそらすウェブサイトをブロックする
ここで言及しているのは、フェイスブックやインスタグラム、スナップチャット、ニュースサイトなどだ。そこで、Cold Turkeyなどのツールを使えば、パソコン上のそれらのウェブサイトをブロックすることができる。このツールは、どのウェブサイトをいつブロックするかを選択することができる。私はこの機能がとても便利だと感じている。スマートフォンでも特定のウェブサイトをブロックすることができる(私はTrend Micro Mobile Security)というアプリを使っている。
集中を乱すアプリをスマートフォンから削除する
かつて私は毎日1時間を使ってスマートフォンでゲームをし、SNSをチェックして、ユーチューブで動画を見ていた。だが最近では、集中を乱すそれらのアプリは私のスマートフォンにはない。そういうアプリをすべて削除したからだ。
オンラインゲームを削除する
私は中学と高校を通じて、デミゴッドというオンラインゲームにハマっていた。そのゲームで10万分以上を費やした経験から断言できるのは、やるべきことを頻繁に先延ばしにしていたということだ。あなたが先延ばしグセを克服したいと真剣に考えているなら、オンラインゲームは禁物である(少なくとも一時的にはそうだ。いずれまたゲームをしたくなったら再開すればいい)。
ゲーム機を売り払う
手放すのがやりすぎだと思うなら、少なくとも目に入らないところに置こう。
「目に入らなければ、気にならなくなる」というのは的確な対処法である。
以上のやり方は完璧な対策ではないが、少なくとも誘惑に屈しにくくなる。
ブラウザを開き、SNSのアイコンをタップする代わりに、ウェブサイトをブロックするツールを使えば、SNSの利用法を再び見つけなければならない。集中を乱すものにアクセスするのを難しくすれば、先延ばしグセは改善できる。

