なぜうつ病に気づけないのか?
その「気がつけるチャンス」が、次にあげる3つのトラップによってことごとくつぶされていきます。
①自分では気づけない
鏡を見ないとまつ毛が生えているのがわからないように、どうしても私たちは自分の不調に気がつけません。とても辛くても、なんとなく日常生活を送れてしまうとそれで自分を納得させてしまうのです。
飛行機の高度がどんどん下がっているのに「まだ飛べているから大丈夫」と墜落しかかっていることに気がつけないのと同じです。
②家族が気づけない
家族にとってあなたは特別な存在です。
だからこそ、「ちゃんと休みの日に外出できたから大丈夫」「ご飯もそれなりに食べているから大丈夫」と悪い所より良い所を見ようとしてしまいます。
また、病気になってほしくないので、その願望のフィルターを通してあなたを見てしまいます。
さらに、毎日見ているからこそ少しずつの変化に気がつけません。
一番近くにいるから一番気がつけないのです。
③医者も気づけない
今の医学では各診療科が細分化され、専門家はその専門分野だけを見ることになっています。例えば、耳鼻科医が検査をして耳鼻科疾患がなければ自分の治療範囲から外れるので、「(耳鼻科的には)問題ない」という表現をしてしまいます。
でも、そこには本当はメンタル不調が紛れ込んでいて問題がある可能性があるのですが、メンタル疾患の専門ではないので、一般の人と同じレベルで「元気そうだからうつではないな」「これだけ喋れているから問題ない」という判断をしてしまいます。
私はこの3つのトラップのせいで、うつ病になって治療に苦労した患者さんたちを研修医の頃からたくさん診てきました。
そして25年ずっと診察を続けていますが、状況は後に述べる現代社会のひずみのために、良くなるどころか、むしろ悪化の一途をたどっています。
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