食べ歩きが趣味です。スケジュールの合間をぬい、1人で出かけます。誰かをお連れするにしても、人にお勧めするにしても、自分で行って確かめた店でないと。

手土産も同じで、必ず一度味わいます。「作り手の思いが伝わってくる品」を秘書に探してもらい、集めた品のなかから試食して選びます。感謝の気持ちを品にかえてお渡しするのですから、渡す人間が中身について知らないのは失礼でしょう。

例えば、ご家族に妊婦さんやご年配の方がいるようなら、象屋元蔵の「おととせんべい」。魚を干して、形をそのまま残して1枚ずつ手焼きしたせんべいです。「カルシウムがとれますので」と一言添えてお渡しします。

西光亭の「くるみのクッキー」は、初めて食べたとき、“今まで経験したことのない、とろけ方”に感動しました。箱に「おめでとう」「ありがとう」など、さまざまなメッセージとリスのイラストが描かれ、そのなかから選べるので、用途にあわせて使い分けています。

「必ずご自宅で奥様にお渡しください」と伝えてお渡しするのは、オーボンヴュータンの「フランス田舎菓子の詰め合わせ」です。同店はフランス菓子の第一人者、河田勝彦氏のパティスリーですが、ご主人はご存じないことも。「妻が大喜びしていたよ。有名店なんですね!」と後から御礼を言われることも多い品です。素材を活かした、味のよさが引き立つ逸品です。


象屋元蔵(きさやもとぞう) おととせんべい

象屋元蔵(きさやもとぞう) おととせんべい

詰め合わせ(ほ)28枚入り5400円(税込)/たこ、えび、ベラ、こち、キス、カレイなど、瀬戸内海で獲れた季節の魚と、あゆ、わかさぎなど淡水の魚を姿のままきれいに焼いたせんべい。大正時代からの作り方を守り、小魚やたこをさばき、乾燥させ、生地に載せて1枚1枚手焼きし、炭火であぶって仕上げている。ピリッと一味をきかせた自然の味が楽しめる。

 

西光亭 くるみのクッキー

西光亭 くるみのクッキー

ギフト箱入り3個セット4212円(税込)/まっ白な粉糖の中に隠れているのは、くるみがたっぷり入った、さっくりとした歯触りのクッキー。名物となっているリスの絵柄の箱にはコレクターもいるほど。同店の前身は安全で旬な食材を使う欧風家庭料理店とあって、すべての材料を吟味し、東京・代々木上原の本店で手作りしている。

 

オーボンヴュータン ガトー・デュ・テ

オーボンヴュータン ガトー・デュ・テ

6804円(税込)/フランス田舎菓子の詰め合わせ。日本人にもよく知られるマドレーヌのほか、ドーフィノワ地方のくるみ入りの焼き菓子「ガレット ドーフィノワ」や、ジャムを挟んだパイの上にフロランタン生地を載せたアルザス地方の田舎菓子「カレー アルザシエン」など、5種類24個入りの詰め合わせ。

第一三共ヘルスケア社長 西井良樹(にしい・よしき)
1955年、大阪府生まれ。78年岡山大学農学部卒業後、三共(現・第一三共)入社。医療用医薬品の営業に携わった後、鎮痛剤のプロダクトマネジャーなどを務める。第一三共ヘルスケア製品戦略部長や営業本部長を経て、12年4月より現職。
(束田勝広=撮影)
【関連記事】
「インパクト大の絵文字入りかすてら」エバラ食品工業 宮崎 遵社長の手土産
「健康を気遣った抗酸化飲料」甲羅 鈴木勇一社長の手土産
「極上素材で作った干物と焼き菓子」ハナマルキ 花岡俊夫社長の手土産
「京料理の技が活きるちりめん山椒」カルビー 伊藤秀二社長の手土産
「グルメ社員お勧めのいなり寿司」ダイナック 若杉和正社長の手土産