「女たらし」ではなく「芸人たらし」
この番組は入社5年目の若手社員の淺沼さんが「芸人が日々使っているお金を切り口にして番組にすると面白いのではないか」と立ち上げたもの。
「大悟の芸人領収書」は笑いのためには金を惜しまない令和に生きる昭和芸人の大悟さんがお笑い芸人達のエピソードを査定し、金額に見合う面白さと判定すれば全額キャッシュバック。さらなる芸の肥やしに使ってもらおうという「芸人×領収書 トークバラエティー」番組。
この番組で演出を務める制作会社バリサンのソマシュンスケさんは、
「大悟さんはMCとしての仕切り、ゲストの話を聞いてキャッシュバックを承認するのかをジャッジ、そして話のオチも作っていく。『大悟の芸人領収書』では一人で何役も務めている」と話す。
ソマさんは大悟さんが愛される理由について次のように語っている。
「大悟さんは、世間の方がイメージするように、女たらしな感じがするじゃないですか。でも、あの人こそ”男たらし”であり“芸人たらし”なんですよ。そこが人気の秘訣のような気がします。
色々な芸人さんとお仕事をしてきましたけど『大悟さんと飲んだことがある』という方が多いんです。若手芸人の飲み友達も、売れっ子のオズワルドの伊藤俊介さんからまだ若手の青木マッチョさんまで幅広くて。女性だけじゃなくて、男性からもモてるのが大悟さんなのかなと思います」
女性スタッフが見た気遣い
女性だけじゃなく、男性からモテる芸人といえば、2020年に他界したお笑い界のレジェンド・志村けんさんの存在が浮かぶ。
大悟さんと生前の志村さんは、「週8回」一緒に酒席を交わすほどの「飲み友達」。かつて、志村さんが大悟さんに「お前がいるとうれしいんだよな」と語ったことがあるほどだ。それほど志村さんは大悟さんを「寵愛」していた。
大悟さんは志村さんについて尊敬を込めて「面白い神様」と形容している。お笑いと芸人に対する深い愛は志村さん譲りなのかもしれない。
また大悟さんは、先輩で他事務所のとんねるずの石橋貴明さんとも交友がある
大阪で売れっ子となり上京してきたとはいえ、東京芸人の代表格である志村さんや石橋さんの薫陶を受けているのも大きな特徴といえる。
女性スタッフからはどうみられているのだろうか。『大悟の芸人領収書』に演出として参加する制作会社ウッドオフィスの羽生千詠美さんは大悟さんの芸人に対する「フォローとアフターケア」を絶賛している。
「以前、ある芸人さんが収録中にうまく立ち回れなかったことがあって、休憩中に大悟さんが『大丈夫だよ、気にするなよ』と言葉をかけて、収録後に一緒に飲みに行ったと聞きました。
そういうことをされるとみんな『大悟さんのために頑張ろう!』と思いますよね。大悟さんに助けられた芸人さんは他にもたくさんいて、皆さんに対するフォローとアフターケアの手厚さが、愛されている理由かなと思います」