転勤・転職するとボーナスが減ることも覚悟しなければならない。私立中学の授業料分は残して、旅行費用やその他の消費支出を半分にカット。車を手放したので自動車税や自動車保険料なども不要になった。貯蓄も2万円に減り心細いが、当面はこのプランで乗り切るしかない。

年収1000万円の生活を700万円の生活に“ソフトに”ランクダウンさせるためには、生き方を根本的に変える必要がある。

状況が許すのであれば、地方都市で暮らして全体の生活費を抑えることも考えるべきだ。子どもも公立中学に転校させ、公立高校を目指して教育費を削減する。父親の転勤・転職による引っ越しという理由付けがあれば、子どもも私立中学を辞めることを納得しやすい。また、地方の公立高校の進学校は、予備校代わりに補習を行ってくれるところも多く、大学の受験勉強も格安でできる。

Eさん世代は自分の父親がモーレツ社員だったはず。ほとんど家に帰ってこなかったけれど、働きに応じて収入が増える時代だったので家を買い、車を買い、家電製品を充実させるという「夢」を実現させることができた。Eさん夫婦はそれが「普通」だと思い込んでいて、自分たちもゼロからスタートしてモノを充実させるという夢を実現できなければ負け犬になると思い込んでいる。

もう時代が違うと認識して、モノの豊かさではなく、家族の絆のような精神的な豊かさを追求する生活に切り替えるべきだろう。