寝返りの回数を増やす3つのコツ

寝返りの回数を増やすコツは、3つあります。

ひとつ目は、布団の中の温度を上げることです。布団の中がポカポカして暖かいと、体は冷たいエリアを探して寝返りを繰り返します。一見、寝苦しそうに思えますが、寝ているときは動いているほうが体への負担を軽減してくれるのです。

ただし、夏場に冷房をつけたまま寝ると、同じ場所にいても快適なため、寝返りの回数が減少してしまいます。ここ数年は猛暑が続いており、冷房をつけないと熱中症など別のリスクが高まるため、つけたまま寝るのは仕方がない部分もありますが、温度設定は下げすぎないように注意してください。

ふたつ目は、明るさの調整です。寝ているときの状態を動作解析してみると、ベッドを壁につけて置いている場合、多くの人が横向きで寝る際に壁側を向いて寝ます。人間には「暗い方を向いて寝る」習性があるため、一切の光源がない壁側ばかりを向いてしまい、必然的に寝返りの回数が減り、これが寝ても疲れが抜けない原因をつくっているのです。

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明かりはできるだけ取り除く

旅先のホテルなどで寝ると、どこか疲れが抜けない、調子がよくない、という経験をしたことはありませんか? これは、普段とは明りの強さや明りの場所が異なるため、寝返りの回数が減っていることが考えられます。

最適な睡眠環境を作るには、すべての光をシャットアウトしましょう。常夜灯や間接照明をつけたまま寝ると、その光に背を向けるようになってしまい、寝返りの回数が減ります。寝室はできる限り明かりを取り除いた環境づくりをすることが、翌朝疲れを残さないためにも大切です。

3つ目は、寝具の環境です。まずはベッド。柔らかくて沈み込みやすいものは、体が安定してしまい、寝返りを打ちにくくなってしまいます。なるべく硬めのものを選ぶのが望ましいです。硬めのベッドのほうが寝返りの回数が増え、腰にかかる負担も軽減してくれます。

次に枕。寝ている間にずっと仰向けで寝ている人はほとんどいません。右や左を向いたりと、横向きに寝ている時間が必ずあります。枕の高さは、仰向けに寝たときは、腰をベッドにつけられている高さがベストです。

しかし、同じ枕で横向きに寝ると、下側の肩甲骨は前に出て巻き肩になり、肩こりの原因になります。

そこでオススメなのが、中央部は仰向けの高さに合わせ、両サイドは横向きの高さにする方法です。低めの枕を中央に置き、高めの枕を両サイドに配置すれば、仰向けでも横向きでも体に負担をかけない姿勢で眠ることができるでしょう。