先行きによっては再び「批判」に転じる恐れ

少し長めの目線で世界経済の展開を考えると、世界的な半導体不足は徐々に解消に向かうだろう。また、年末までに米連邦準備制度理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和縮小)の実施を示唆し、半導体関連銘柄の多い韓国株が下落する可能性もある。

それは若年層を中心に韓国の社会心理を悪化させる恐れがある。その展開が現実のものとなれば韓国の為政者は世論の目線を外部に向けさせようと、再度、対日批判を強めるかもしれない。そうしたシナリオは排除できない。

足許の世界経済において、わが国経済はワクチン接種の遅れや感染の継続、さらにはインバウンド需要の蒸発によって厳しい状況にある。ただ、そうした状況にあっても、半導体の部材や製造装置関連の企業は国際競争力を発揮している。自動車もそうだ。そうした企業のコア・コンピタンスの強化が、国際世論におけるわが国の発言力を高める。

わが国政府は感染対策とワクチン接種を徹底して人々の安心と健康を守り、新しいモノづくりを目指す人々の活動をより積極的に支援すべきだ。それがより明確に韓国に是々非々の姿勢を示すことにつながるだろう。

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