夫婦関係の良し悪しが幸福度にダイレクトに影響する

この実態を探ったのが図表2です。この図は、図表1の結婚している女性を夫婦関係に「満足」、「普通」、「不満」の3つのグループに分け、それぞれの幸福度の平均値を示したものです。この図は、興味深い2つ結果を示しています。

1つ目は、夫婦関係の満足度が「満足」から「普通」、「不満」へと変化するにしたがって、女性の幸福度が低下するという点です。夫婦関係に満足している女性ほど幸福度が高く、夫婦関係に不満を抱える女性ほど幸福度が低くなっています。

この結果は、「夫婦関係の良し悪しが女性の幸福度にダイレクトに影響する」ことを意味します。

結婚から得られる幸福には格差がある

2つ目は、夫婦関係に不満のある女性の幸福度が未婚女性や離婚した女性の幸福度よりも低くなっているという点です。

これは、ショッキングな結果です。夫婦関係に不満のある女性の幸福度が最も低くなっているためです。この結果は、「夫婦関係に不満のある結婚は、それだけ女性の幸福度を押し下げるマイナスの影響を持つ」ことを意味します。

以上の結果をまとめると、「結婚によってすべての女性が幸せになっているわけではなく、夫婦関係に満足する一部のみが大きな幸せを享受する」と言えるでしょう。

結婚から得られる幸福度には、格差が存在しているわけです。