地震と火山の歴史から導かれる2020年説

「30年先なら、当分心配しなくてよいだろう」

そう安心していると痛い目をみるでしょう。

京都大学大学院人間・環境学研究科の鎌田浩毅教授が地殻変動について研究されているのですが、歴史的な地殻変動の場所とタイミング、順序が現代と似ているという点を指摘されています。

(1)850年:三宅島噴火
(2)863年:越中・越後地震
(3)864年:富士山噴火
(4)867年:阿蘇山噴火
(5)869年:貞観地震(三陸沖)
(6)874年:開聞岳噴火
(7)878年:相模・武蔵地震

これを現代の地震と火山の噴火を照らし合わせると次のようになります。

(1)2000年:有珠山噴火
(2)2004年:新潟県中越地震
(3)2009年:浅間山噴火
(4)2011年:新燃岳(霧島山)噴火 ※2018年にも爆発的噴火
(5)2011年:東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)
(6)2014年:御嶽山噴火、阿蘇山噴火 ※2016年が爆発的噴火
(7)202?年:首都直下地震?

「可能性は高い」と予測する専門家は多い

863年に越中・越後で地震が発生し、その6年後の869年に貞観地震という三陸沖を震源とする地震が起きました。その9年後の878年に相模・武蔵地震という首都直下地震です。それを現代に引き直してみます。2004年に新潟県中越地震があり、その7年後に東日本大震災が起きました。平安時代とは1年ずれていますが、わずか1年にすぎません。

そして、貞観地震の9年後に相模・武蔵地震という首都直下地震が起きたのと同様、2011年の東日本大震災の9年後に首都直下地震が起きるとしたら2020年です。東日本大震災も1年ずれていますから2021年かもしれません。鎌田教授だけでなく、「その可能性は十分ある」「極めて高い」と予測する地震の専門家はかなりいます。

私は地震の専門家ではありませんが、鎌田教授の話には合理性があると考えています。

地震のメカニズムは、プレートがマントルの上を動き、プレート同士がぶつかる場所に歪みがたまっていくことがエネルギー源となることはよく知られています。歪みがたまり耐え切れなくなってプレートがずれる時に発生するのが大地震です。

2011年の東日本大震災では、三陸沖でプレートが滑りました。ずれが生ずると、ずれていないプレートにさらに大きな歪みが生じます。2019年ぐらいから茨城県沖で地震が頻発していますが、私は首都圏を襲う大地震が来る予兆だと考えています。