国会閉幕後、政権中枢の4人が語り合ったのは「戦の誓い」か!?

安倍さんが僕の番組に出演して下さった日の前日である6月19日夜。3カ月ぶりに安倍さんは、夜の会食に参加した。コロナ禍が始まった時に「夜の会食はけしからん!」という世間の声が上がったことに配慮し、夜の会食は控えられたようだ。実際、コロナ対応で会食どころではなかっただろうが。

その久しぶりの会食のメンバーは、安倍さんをはじめ、菅義偉官房長官、麻生太郎副首相兼財務大臣、甘利明自民党税制調査会会長の4人。報道によればこの4人の会食は実に3年ぶりだとか。

この4人は安倍政権の中枢中の中枢のメンバーだ。安倍さんを自民党総裁に押し上げ、政権奪取を果たした原動力である。この4人の人間関係は強固なもので、政治グループというものは、こういう人間関係の塊がエンジンとなる。

橋下 徹『トランプに学ぶ 現状打破の鉄則』(プレジデント社)

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さあこのメンバーの会食。何が話し合われたのか、安倍さんは番組内で、一部を紹介して下さった。

メディアで報じられても問題にならない範囲で、しかも安倍さんが一番言いたかった、菅さんとの関係について特に話して下さった。「菅さんとの関係は何ら問題ない」ということを。コロナ対応で安倍さんと菅さんとの間に隙間風が吹いているという報道が盛んに出ていたけど、それを打ち消すメッセージだ。

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しかし僕は感じる。あの4人のメンバーで「戦の誓い」をやっていることを。それは具体的に言葉を発する必要はない。あのメンバーの中で、わざわざ言葉に出す必要はない。

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今、安倍政権の支持率は下がっていて、この機に乗じて安倍さんの寝首を掻こうとしている連中は野党には当然、与党の中にもたくさんいる。それが政治の現実だ。

そして安倍さんの総裁任期はあと1年半。

こんな情勢の中でも、再度政権を立て直し、安倍さんの悲願をなんとか実現しようと口には出さずとも4人で誓い合ったはずだ。戦うべきときには炎を燃やして死力を尽くそうと。

言葉に出さず談笑の中で、そんな誓いを立てたはずだと思う。

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(ここまでリード文を除き約2700字、メールマガジン全文は約1万300字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.205(6月23日配信)の本論を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【安倍政権「最後」の総選挙(1)】憲法改正へ動くか――総理が僕の番組に出て語ってくれたこと》特集です。

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