「ほんとうの自分」に悩んだら読みたいロングセラー

ブライアン・R・リトル『自分の価値を最大にする ハーバードの心理学講義』(大和書房)

第3位は『自分の価値を最大にする ハーバードの心理学講義』です。発売は2016年ですが、いまでも読まれているロングセラーで、今回のランキングにも入りました。

著者は「パーソナリティ心理学」の分野で世界的に有名であり、ハーバード大学など多くの有名大学で教鞭きょうべんをとっています。ジョークを連発するその授業スタイルから、外交的な振る舞いが得意だと受け取られやすいそうですが、もともとは内向的な性格だといいます。登壇する時は、いつもと違う自分を演じるスイッチを入れているそうです。

「仕事ではいつもと違う自分を演じている」という人は少なくないでしょう。時には「本当の自分とは一体何なのか」と疲れてしまうこともあるはず。本書はそんな人に、すっと手を差し伸べてくれます。他者や自分を深く理解し、よりよく生きるためのヒントが書かれた一冊です。

新時代を生き抜く「ニュータイプ」になる

ここからは4位以下の中から、注目の書籍をご紹介します。

山口周『ニュータイプの時代』(ダイヤモンド社)

第4位は、これからの時代に活躍する人材の資質を描いた『ニュータイプの時代』。著者の山口周氏はベストセラー『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』でも知られる、今注目の著作家です。

本書ではこれまでエリートとされた「オールドタイプ」と比較しつつ、ニュータイプの思考・行動様式を、24の観点から描き出します。ニュータイプの要件の1つは、「プロブレムソルバー(問題解決者)ではなく、アジェンダシェイパー(課題設定者)へ」ということ。「問題を発見し、提起する」ことが、今後ますます重要になってくるといいます。

24の思考・行動様式を1つでも多く頭と身体に染み込ませて、自分なりの「ニュータイプ」を見つけていこう——。新時代をしなやかに生き抜くための、人生戦略の書です。