実写は4作しかない

11『すずめの戸締まり』149億4000万円 東宝(2022年)
12『天気の子』142億3000万円 東宝(2019年)
13『名探偵コナン 黒鉄の魚影』138億80000万円 東宝(2023年)
14『劇場版 呪術廻戦 0』138億円 東宝(2021年)
15『風立ちぬ』120億2000万円 東宝(2013年)
16『劇場版ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦』116億4000万円 東宝(2024年)
17『南極物語』110億円 ヘラルド/東宝 実写(1983年)
18『シン・エヴァンゲリオン劇場版』102億8000万円 東宝/東映/カラー2021年
19『踊る大捜査線 THE MOVIE』101億円 東宝 実写(1998年)
20『子猫物語』98億円 東宝 実写(1986年)

これを見ると、上位20作のうち、実写は4作しかない。しかも、その3つ、「踊る大捜査線」『南極物語』『子猫物語』のいずれもが20年以上も前に公開された作品なのである。実写作品で興行収入が100億を超えたものは日本では20年以上も現れていない。

また、ヒットアニメのキャラクターは商品化され、さらにゲームにもなっている。アニメとゲームはコンテンツ産業の主役だ。今後、少子化の日本で外貨を稼ぎ、さらに国内の雇用を支えるのはアニメとゲームなのである。そして、東映は東宝、松竹よりも以前からアニメに力を入れてきた。

「柳の下にドジョウは何匹でもいる」

興行収入上位で見ると東宝が目に付くけれど、東宝はスタジオジブリの作品を配給しているため、ヒット作を手にすることができる。一方、東映の作品は東映アニメーションが制作している。スタッフ、技術に厚みがある。

2024年には『THE FIRST SLAMDUNK 復活上映』と題して、夏休み期間に映画館をバスケットの試合会場に見立てた応援上映を行った。そうやって5億1000万円の興行収入を挙げている。同作は復活上映を加えた総興行収入が164億円だ。映画館をバスケットの試合会場に仕立てるといった考え方は太秦映画村を企画した延長線上で、東映はそうしたしぶとい稼ぎ方に一日の長がある……。一日の長は、褒め過ぎだった。「柳の下にドジョウは何匹でもいる」と考えるのが東映なのである。ひとつ当たったものを手にしたら、それを元手に何倍にもしてやろうとソロバンをはじく人間たちだ。ひとつのコンテンツを元に、それをしゃぶり尽くして大きく当てることしか考えない。そのために知恵と力を出すのが彼らだ。