戦争に勝ったドイツ陸軍の背中を追う

太平洋戦争を担った軍事指導者の共通点のもう一点は、親ドイツ、反英米、という考えに固まっていたことである。

もともと日本陸軍はフランス陸軍を模倣して建軍された。だが普仏戦争(1870〜71年)によってフランス軍が敗退すると、今度はドイツ陸軍を真似た。明治10年代にはドイツ陸軍の軍人が日本に招かれ、陸大においてドイツ型の軍事教育や精神教育を行ったのである。