個人よりも家族・世間体が優先される日本
刑事法学者で評論家の佐藤直樹氏は、『なぜ日本人は世間と寝たがるのか 空気を読む家族』(春秋社)において、世間学の視点から日本の家族を分析している。
日本では結婚式にゆくと、披露宴の会場入り口には、結婚する個人の名前ではなく、「○○家××家披露宴会場」と書いてある。このことに象徴されるように、日本の結婚は家と家とのつながりのことであって西欧のように個人と個人の間の契約とは考えられていない。
日本には「個人」がない。つまり、主体は「私」ではなく、常に「家」であり「世間」であって、恋愛やセックス、結婚といった私生活までもが「個人の選択」のように見えて、実は「家族」や「世間体」によって決められているのだ。
世間体に従うということは、幸せであることより、幸せに見えることのほうが重視されるのである。しかし実際、生活を続けていく中で、自らの感情と世間体の間にズレが生じてくることもあるはずだ。過去の事例においても、世間の同調圧力に従わざるを得なかった家族の後悔とも取れる証言が度々出ている。
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