なぜ受験生がビタミンD不足になりやすいのか

とりわけ心配なのが、子供たちです。一見、彼らは十分に日光を浴びているように思えるかもしれません。ところが、現実は少し違います。受験期の中高生の生活を想像してみてください。朝から学校へ行き、放課後は塾に直行し、夜遅くまで部屋にこもって勉強をします。こうした生活では、太陽の出ている時間に外に出る機会がほとんどありません。

さらに、冬は日照時間が短く、紫外線も弱くなります。通学時に日差しを浴びる程度では、ビタミンDの生成には十分でないことが多いのです。服装の面でも、制服やコートで肌の露出が少なく、特に女の子は日焼けを避けて日焼け止めを使う傾向が強いため、紫外線をブロックしてしまいます。

食習慣も影響しています。かつての和食は、焼き魚やみそ汁、野菜やきのこを中心とした、微量栄養素に富んだ食事でした。しかし、現在ではパンやパスタ、肉料理などの「洋食化」が進み、家庭でも魚が食卓に上る頻度が減ってきています。実際、農林水産省のデータでは、日本人における食用魚介類の消費量はこの20年で半減していることが報告されています。結果として、ビタミンDの摂取量はかつてよりも少なくなっているのです。