“害悪説”は覆されている

ではなぜこんなにもコレステロールは嫌われているのかというと、かつて「コレステロール害悪説」が広まったからです。

1948年にアメリカで始まったフラミンガム研究によると、アメリカでは心筋梗塞で亡くなる人が最も多いことがわかりました。それを減らすためにさまざまな研究が行われたのですが、心筋梗塞にはコレステロールが深く関係しているという調査結果が導き出されました。当時はアメリカの医学は最前線でしたから誰もが信じ、「コレステロールは悪いものだ」という考え方が浸透したのです。

ところが1993年に発表された追跡調査によると、60歳まではコレステロール値が高いほど死亡率が高いのですが、60歳を過ぎると死亡率が下がり、さらにコレステロール値が下がると、がんのリスクが高まるという結果が出たのです。