ラーメンを「いただきます」の精神を儀礼として可視化

第7位:豚骨ラーメン供養

【理由】全国にご当地麺があり、日本人のソウルフードといっていいラーメンと供養が結びついた点がユニークである。とりわけ、食材である豚(あるいは鶏など)の命に対し、感謝と弔いの心を込める。この行為は、「いただきます」の精神を儀礼として可視化したものといえるだろう。日々の糧を支える命に対する感謝のかたちとして興味深い。

【背景】福岡県久留米市の水天宮では、ラーメン店主たちが集まって「とんこつの日(10月2日)」に豚骨供養を行っている。2015年に始まったこの行事は、食材としての豚に対して「おかげさま」の気持ちを表す祭礼として、地元の信仰と食文化が融合した新しい民間宗教の表れとなっている。同類の供養として、京都には「京料理の供養塔」が存在する。

京都・東山にある京料理供養塔
筆者撮影
京都・東山にある京料理供養塔
第6位:AIBO(ロボット犬)の供養

【理由】ソニーが販売しているペットロボットAIBOは、金属とプログラムで構成された「無機生命体」である。だが、長年家族のように接してきたユーザーにとっては、単なるロボットではなく心の通った存在、まさに「ペット」になっている。AIBO供養は、生命の定義を拡げ、物にも魂を宿らせるということを明らかにする存在でもある。AI時代の新たな宗教儀式の誕生といえる。