自ら「決断する」政治家だった
実際、近年の研究では、近代的な諸制度の設立において、ナポレオンの協力者たちが果たした役割を再評価するのが「トレンド」となっている。
筆者のこれまでの研究もその流れに棹さすものであった。たとえば、前著『ブリュメール18日 革命家たちの恐怖と欲望』(慶應義塾大学出版会、2024年)では、従来のナポレオン目線からではなく、ナポレオンを担ぎ上げた革命家たちの視点に立ってブリュメール18日のクーデタを再考している。
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