社長は株主サイドに立ち、実務は常務・専務に任せていた

だから、日本を代表するような大富豪は幾つもの社長を掛け持ちして、もちろん毎日出社したりしない。他の取締役だって同様である。しかも、彼らは会社を作るカネは持っているが、肝心の鉄道路線を敷設したり、列車の運行を進めていくノウハウがない。

そこで、そんなノウハウがありそうな人物を連れてきて、常務として会社を運営させる。常務たちの親分として、実質的な会社のトップくらいになると専務である。つまり、社長と取締役が株主の代表で、実質的に会社を運営していくのが専務と常務。そんな布陣の会社が少なくなかった。

鉄道会社だったら「どこそこに鉄道敷くべ」「そんなにカネがかかるんだら、複線は止めて単線にするべ」などと方針を決めるのは、株主の代表たちが集う取締役会である。その取締役会の議決事項を受けて、専務・常務以下が会社の運営を担っていたのだ。