遊女の死亡年齢は平均22.7歳、その死因は…
遊女の投げ込み寺とされた三ノ輪浄閑寺の過去帳では、遊女の死亡年齢は平均22.7歳であったという(西山松之助『くるわ』)。過去帳に死因は記載されていないが、その多くは感染症、特に梅毒と結核であったと考えられる。実際、この両疾患は骨に変化がみられることがあり、浄閑寺に限らず江戸時代の墓地から出土した遺骨にはしばしば特有の変化が観察される(鈴木尚『骨が語る日本史』)。
梅毒の感染経路のほとんどは性的接触であるため、男女ともに性器あるいは口腔に硬結(しこりのこと)や潰瘍ができる。ただ、梅毒の特徴はこの初期の症状が痛みを伴わないことで数週間以内に自然に軽快する。その後、数カ月を経て全身に発疹がみられるが、これも強い痛みや痒みはなく、やがて軽快してゆく。
このように症状が軽く、自然に軽快することが、梅毒患者が感染を自覚せず性交渉によってさらに次の感染者を広げてゆく原因である。
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