オバマ政権はどんな経済対策を打つべきか
竹中平蔵●慶應義塾大学教授、グローバルセキュリティ研究所所長。1951年生まれ。一橋大学経済学部卒。日本開発銀行、慶應義塾大学総合学部教授などを経て、2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣。02年金融担当大臣、04年郵政民営化担当大臣を兼務。05年総務大臣。04年には参議院議員当選。近著に『竹中式マトリクス勉強法』がある。
未曾有の経済危機が進行するなか、米国ではバラク・オバマ大統領が就任しました。政権のスタートにあたって私が注目したのは、主要な経済スタッフの顔ぶれです。結論をいうと、大統領は考えうるベストの陣を敷いたと思います。
まず財務長官には、若手ながらニューヨーク連銀総裁として実績を積んでいるティモシー・ガイトナーを任命しました。日本の金融危機克服プロセスにも詳しく、当局者としては証券大手ベアー・スターンズや保険最大手AIGの救済に動くなど行動力を示しました。2月にガイトナー長官が打ち出した経済政策は目新しさがなくインパクトに欠けるといわれましたが、私の見るところ方向性は決して間違っていません。
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